2010年3月 5日 (金)
紅露工房合宿 ~海晒しのおたけび~
西表島の大自然のパワーを思い知らされながら、日は刻々と過ぎて行く。山のパワーが、雨雲を引き留め雨を降らし、雨は川となり海へと流れ、マングローブの生態系を育み・・・そしてちっぽけな二本足の私たちは染めた糸や布の海晒しに出かけた。最初は警戒していた紅露工房のシーサー犬のマルとコマも、波照間チームに気を許してきたのか、海晒しの場所までの道案内役をかって出た。

マングローブの林に降り立ち草履を脱ぐ。波照間では見られない風景にしばし心奪われる。裸足の皮膚からジワジワと西表島のパワーが、私の中に入っていく感覚に襲われる。自分の五感が研ぎ澄まされていくみたいだ。海水と汽水が交わった水でジャブジャブと洗う。こうやって晒すことで色の発色と定着、不純物を取り除くのだ。染めた色がどんどん抜けて流れて行く。こんなに色が流れて大丈夫なのか、ちょっと不安になる。「色は飛ばせるだけ飛ばしたらいいのよ。」石垣昭子さんの言葉を思い出した。そうやって色は定着していくのだな。足元には好奇心旺盛なトントンミーがワラワラと寄ってきた。その時、胸の中の何かが私の中で爆発した。その瞬間!私は叫んでいたのだ。私のおたけびに皆が大笑いする。皆のおもいっきりの笑顔を見たら、何を叫んだのか、忘れてしまった。波照間の海晒しでは、どんな色が出るのか、楽しみだあ。

この海晒しの事を、環境破壊ではないのか?と言う人もいて、その人はしばらく工房で一緒に過ごし、その考えが覆され、反対に感動されたと話す昭子さんの顔は自信と誇りに満ちていた。西表島の大地としっかりと繋がっている人々を見ると、尊敬の念が湧く。私たちも、波照間の生態系を守り育て、次世代に繋げていかなければ、と心に刻む。紅露工房での日々は、沢山の問題を私に投げかけてくれた。これを一つずつ夢へと繋げて行くぞ。まるで自分の事のように、波照間の事を考えてくれる石垣昭子・金星夫妻、工房のサランちゃん、シーサー犬マルとコマ、そして、世話焼きおばちゃんのМ子さん、ありがとうございました。この場を借りてのお礼、ごめんなさい。